特定技能1号・2号の在留期間は何年?在留期間終了後の更新手順を紹介
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「特定技能で雇用している外国人の在留期間が近づいているが、どのように対処すればいいか分からない」「これから特定技能で外国人を受け入れたいが、在留期間や期間の更新方法が把握できていない」
このようにお悩みの企業も多いのではないでしょうか。
「特定技能」の在留資格は、在留期間の更新が必要です。また、「特定技能1号」は通算の在留期間に上限があります。
2019年4月に創設された「特定技能」によって、多くの外国人の受け入れが進みました。在留期間切れが迫る外国人も増加傾向にあり、通算の在留期間や、期間更新に課題を抱える企業も多くなっております。
この記事では、特定技能1号・2号それぞれの在留期間や、更新手続きの費用など、詳しく紹介いたします。
目次
特定技能1号の在留期間は何年?
特定技能1号の在留期間には上限があり、「通算で5年が最大」と定められています。
在留期間は1年、6か月、4か月ごとのいずれかとなりますが、期間の延長を行うことで、最大5年まで在留できます。在留期間は個別に異なりますが、在留カードに記載されています。期限内に、延長の更新手続きが必要です。
在留期間の通算方法には決まりがあります。通算方法を誤って認識していると、計画と実際に在留できる期間に相違が発生してしまうので、正しく把握しましょう。
技能実習生から特定技能へ移行する場合は最大10年滞在できる
特定技能1号の在留期間は最大で5年ですが、技能実習生から特定技能へ移行する場合には、通算で最大10年まで滞在可能です。
技能実習2号を良好に修了した外国人は、特定技能に在留資格を変更できます。
技能実習期間の在留期間は、2号の場合に3年が上限で、3号の場合に5年が上限です。特定技能1号の在留期間(5年が上限)を合わせ、通算で最大10年まで滞在できることとなります。
※2024年2月に「技能実習制度」を廃止して、新たに「育成就労制度」を新設するとした方針を決定しました。今後、技能実習期間は育成就労制度となり、期間が5年から3年に変更となる可能性があります。
技能実習制度の廃止と育成就労制度については下記の記事にて詳しく解説しております。あわせてぜひご覧ください。
「通算5年」の計算方法
特定技能1号の在留期間は通算で5年が限度となりますが、通算の始まりの日は「在留カードを受け取った日(特定技能として入国した)日」です。
「雇用開始日が通算の始まりの日である」と勘違いし、期間の起算日を誤っているケースもあるので、正しく理解しましょう。
また、特定技能外国人の状況によって、通算期間に含まれるケースと、含まれないケースがあるので、注意が必要です。
通算期間に含まれるケース
以下の状況は特定技能の通算期間に含まれるため、注意が必要です。
- 通算期間に含まれるケース
- 特定技能1号の産業分野・業務区分が変更になった場合
- 転職者の場合、前職で特定技能として就労していた期間
- 通算の始まりの日以降に外国人が帰国した期間
- 産前産後休暇、育児休暇
- 失業期間
- 労働災害による怪我、病気で就労できない期間
- みなし再入国許可を含んだ再入国許可による出国期間
- 特定技能1号の在留期間更新許可申請または、転職を伴う場合に限定した在留資格変
更許可申請時の特例期間
特例措置として「特定技能1号」への移行準備を目的とした就労活動を許可された「特定活動」として在留していた期間
通算期間に含まれないケース
新型コロナウイルス感染症の拡大防止により、感染拡大を防ぐために上陸を拒否された措置によって、再入国ができなかった期間は、通算の在留資格期間には含まれません。上記が認められるには、申請書を提出し、承認が必要です。
通算5年間働いたあとどうなる?
通算の在留期間が5年に達したあとは、特定技能1号としての就業は認められません。雇用契約や在留期間の期間が残っている場合でも考慮されません。
ただし、在留期間までは出国のための準備期間として、在留することはできます。
通算期間を正しく把握し、十分に注意が必要です。
特定技能は転職が可能なので注意
特定技能と技能実習の違いの1つに、外国人の転職活動の有無があります。
技能実習制度は原則転職ができないため、最大で5年間、同じ企業で就労することとなります。
しかし、特定技能は期間の限度を迎える前に、本人の意思で転職が可能です。期間の上限を迎える前に転職とならないよう、外国人のサポートやケアが必要です。
特定技能の転職については下記の記事にて詳しく解説しております。あわせてぜひご覧ください。
特定技能2号の在留期間は何年?
特定技能2号には、通算の在留期間に上限はありません。特定技能1号と同様に、在留期間の更新は必要ですが、在留期間が長いため頻度が少なく済みます。
区分 | 通算の在留期間上限 | 在留期間の更新時期 |
---|---|---|
特定技能1号 | 5年間 | 1年、6か月、4か月ごとのいずれか |
特定技能2号 | 上限なし | 3年、1年、6か月ごとのいずれか |
特定技能は原則1号からスタートし、条件を満たした外国人は2号へと進みます。
特定技能2号を取得するには、特定産業分野毎に設定された「試験の合格」と「実務経験」の2つが必要です。産業分野毎の条件は、出入国在留管理庁HPで確認できます。
特定技能1号から2号に在留資格を変更することで、通算の在留期間に上限がなくなります。通算期間の上限に悩んでいる場合、特定技能2号への在留資格の変更は、非常に有効的な手段です。
特定技能の在留期間の更新手順
在留カードに記載された在留期間までに、在留期間の更新が必要です。在留期間の更新手続きは、以下の流れで進めます。
- 特定技能の在留期間の更新手順
- 必要書類を準備(受け入れ企業と特定技能外国人の双方)
- 在留期間更新許可申請書を作成
- 受け入れ企業の所在地を管轄する出入国在留管理局に「在留期間更新許可申請書」及び必要書類を提出
- 出入国在留管理局で在留期間更新の審査承認
- 新たな在留カードが発行
受け入れ企業が準備する必要書類
在留期間の更新手続きにおいて、受け入れ企業は以下の必要書類が求められます。
必要書類は分野や管轄地区によって異なる場合があり、事前に出入国在留管理局HPで確認しましょう。
- 受け入れ企業が準備する必要書類
- 特定技能雇用契約書、雇用条件書、(申請人の)給与所得の源泉徴収票の写し
- 特定技能外国人の報酬に関する説明書
- 特定技能企業概要書
- 登記事項証明書
- 業務執行に関与する役員の住民票の写し
- 特定技能所属機関の役員に関する誓約書
- 労働保険概算、増加概算、確定保険料申告書の写し及び領収証書
- 社会保険料納入状況回答票又は健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し(24か月分)
- 税務署発行の納税証明書(税務署、市町村(直近2年分))
- 公的義務履行に関する説明書
特定技能外国人が準備する必要書類
在留期間の更新手続きにおいて、特定技能外国人は以下の必要書類が求められます。
外国人の状況によっては、必要書類が異なる場合があります。
- 特定技能外国人が準備する必要書類
- パスポート、在留カード(原本)
- 在留期間更新許可申請書
- 個人住民税の課税証明書、納税証明書
- 顔写真
受け入れ企業及び特定技能外国人の必要書類については下記の記事にて詳しく解説しております。あわせてぜひご覧ください。
在留期間の更新に必要な期間
出入国在留管理局での審査を終え、在留期間の更新が完了するまで、およそ1~3か月掛かります。
在留期間の更新手続きは、在留期間を迎える3か月前から提出が可能です。必要書類の準備期間を含め、4か月前から更新準備を進めるのが良いでしょう。
在留期間更新手続きは必要書類が多く、書類の準備にも時間を要します。
また、4月に外国人の入社が多い傾向にあり、審査に時間がかかることが想定されます。期間に余裕をもって手続きを進めましょう。
※万が一、在留期間内に審査が完了しなかった場合、既に在留期間の更新手続きの審査中であれば、「在留期間特例制度」によって最長で2か月間は就労できる場合があります。
在留期間の更新に必要な費用
在留期間の更新手続きは、「受け入れ企業」、「行政書士への委託」、「登録支援機関に委託」のいずれかで行います。必要な費用は、手続きを行う方法によって異なります。それぞれ紹介いたします。
受け入れ企業自身で手続きを行う場合の費用
申請に必要な証明書の取得費用に約300円~600円、出入国在留管理局での手続き時の手数料が収入印紙代4,000円です。
行政書士に委託する場合の費用
行政書士への委託手数料は、約5〜10万円が相場です。行政書士に委託すると、申請書類関連の作成と入管への提出を代行できます。受け入れ企業と特定技能外国人は、証明書類の準備のみ行います。
登録支援機関に委託する場合の費用
登録支援機関に支援計画や支援などを業務委託している場合、更新手続きの費用は月々の支援委託料に含まれている場合が一般的です。登録支援機関に支払う支援委託料は、月額で約2〜3万円です。
登録支援機関への費用については下記の記事にて詳しく解説しております。あわせてぜひご覧ください。
まとめ
特定技能制度は人手不足を補う有効的な手段です。しかし、通算の在留期間に在留期間の更新手続きなど、複雑な要素も絡みます。
自社での対応が難しい場合には、支援機関を通しての受け入れがおすすめです。特定技能についての実績とノウハウを持ち、特定技能2号に向けた業務カリキュラムの指導や煩雑な在留更新手続きなどを代行が可能です。
キャリアリンクファクトリーでは、お客様から人材需要を確認し、貴社の要望に沿った人材を国内・海外合わせてネットワークを駆使して募集します。当社にて1次選考したスタッフを貴社にご案内します。ミスマッチ防止のため「オンライン面談」もしくは「現地で事前面談」を実施していただき、双方の了承を得て申請手続きを開始します。特定技能をご検討中でしたら、ぜひお問い合わせください。