人材派遣と業務委託の違いと有効的な活用ケースや注意点を紹介

人材派遣
公開日:23.06.30/更新日:24.08.22
人材派遣と業務委託の違いと有効的な活用ケースや注意点を紹介

人材派遣や業務委託の導入を検討しているが、その違いや自社に合うサービスが何かわからないといったお悩みをお持ちではないでしょうか。

自社で直接雇用をする場合には、求人募集・会社説明・面接などの多くの関連業務を行うことなり、大きな負担となってしまいますが、人材派遣や業務委託を導入することで、雇用に関わる自社の手間やコストなどを抑えながら人材不足の解消を期待できます。

人材派遣と業務委託は外部の労働力を活用し、人手不足の課題を解消するために有効な手段という共通点を持ちながらも、その性質や活用方法には違いがあり、その違いやそれぞれの特性を正しく理解し、適切に活用することが重要です。

この記事では、人材派遣と業務委託の違いと、それぞれの有効的な活用ケースや注意点について紹介いたします。

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人材派遣とは

人材派遣とは、派遣会社が雇用契約を結んだ社員を、企業に派遣して仕事をしてもらう仕組みのことです。派遣社員の雇用主は派遣会社ですが、業務に関する指示や勤怠管理は派遣先企業が行い、給与の支払いや社会保険など雇用に関わる処理は、雇用元である派遣会社が行います。

人材派遣には、「登録型(一般)派遣」「常用型派遣」「紹介予定派遣」の3つの形態があります。

登録型(一般)派遣は派遣社員が一定期間(最長3年)の間、派遣先で就業できる派遣形態です。

常用型派遣は派遣会社が無期雇用契約を行っている、派遣期間に制限が無い派遣社員を派遣する形態です。登録型(一般)派遣と異なり派遣期間に制限が無いため、長期就業が可能となります。

紹介予定派遣は派遣先企業に正社員や契約社員などの直接雇用されることを前提に、一定期間(最大6ヶ月間)派遣し、派遣期間終了後に合意の上で派遣先企業の雇用に切り替える派遣形態です。

人材派遣を導入するには法令でルールが定められており、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(派遣労働法)」を遵守する必要があります。

業務委託とは

業務委託とは、業務の一部または全部を外部の企業や個人に委託する形態であり、受託者は委託された業務に対し責任を持って遂行し、成果物や特定の行為の遂行に対して報酬が発生する契約です。

業務委託には大きく分けて「請負契約」「委任・準委任契約」の2つの形態があります。

請負契約とは、業務の完成を約束する(結果の達成を約束する)契約です。業務を完成させたことによって生まれた成果物を得ることを目的としています。

業務委託(委任・準委任)とは、業務の遂行を目的とした契約で、業務を行いさえすれば成果物がなくても対価が発生することが一般的です。委任契約と準委任契約との違いは、委任契約は契約締結や税務などの法律行為を委託する契約であるのに対し、準委任契約は事務処理など法律行為以外の行為を委託する契約です。

人材派遣と業務委託の違い

人材派遣と業務委託は、外部の労働力を活用するという共通点を持ちながらも、その性質や活用方法には違いが存在します。依頼を行う企業から見た主な違いは、以下の5つとなります。

  項目 人材派遣 業務委託
1 契約形態(企業間) 労働派遣契約 業務委託契約
2 契約期間 最長3年(無期雇用除く) 契約期間が終了するまで
3 業務上の指揮命令 派遣先企業 受託側企業
4 業務に対する責任の所在 派遣先企業 受託側企業
5 報酬の対象 派遣社員の作業時間 成果物や特定の行為の遂行

項目別に5つの違いをそれぞれ紹介いたします。

契約形態(企業間)

人材派遣と業務委託は契約形態が異なります。

人材派遣の場合は「労働者派遣契約」を締結することが労働者派遣法で定められており、契約を締結することで、人材派遣会社が雇用している派遣社員を、派遣先企業へ就業させることが可能となります。

一方の業務委託は「業務委託契約(請負・委任・準委任)」を締結します。契約を締結することで、受託会社に納品物の制作または業務の遂行を一任することができます。

契約期間

人材派遣と業務委託は契約期間が異なります。

人材派遣の契約期間は、派遣労働法で派遣受入期間の制限(派遣先事業所単位の期間制限)が定められており、その期間は「最長3年」となります。

※派遣元で無期雇用されている派遣社員、60歳以上の派遣社員、有期プロジェクト業務、日数限定業務、産前産後休業・育児休業・介護休業などを取得する労働者の業務は、例外として期間制限の対象外となります。

業務委託の契約期間に制限はありません。業務委託契約で締結した期間に準じて設定されます。

業務上の指揮命令

人材派遣と業務委託は、業務上の指揮命令系統が異なります。

人材派遣契約の場合、派遣社員への業務上の指揮命令権は派遣先企業にあります。派遣先の企業は派遣社員に対して直接的な指揮や命令を出す権限を持ち、業務内容や業務の進行に関して指示を出すことや、教育を行うことができます。

一方、業務委託契約の場合、業務上の指揮命令は受託側の企業が行います。委託側の企業に業務上の指揮命令権はありません。業務を受託した企業は、業務委託契約時に締結した業務の範囲や品質基準、納期などを遵守しながら独自に作業を行います。

業務に対する責任の所在

人材派遣と業務委託の労働形態には、業務に対する責任の所在に違いがあります。

人材派遣契約の場合、雇用に関する責任の所存は雇用主である派遣会社にありますが、業務に対する責任の所在は、業務上の指揮命令を行う派遣先企業側にあります。

一方、業務委託は締結した業務委託契約を遵守し、受託企業が独自に業務を行う形態です。この場合、具体的な業務の実施や品質の確保は受託企業の責任となることが一般的です。

報酬の対象

人材派遣と業務委託は報酬の対象が異なります。それぞれ報酬の対象や単価は、契約締結時に設定します。

人材派遣契約の場合、派遣社員の作業時間によって報酬が発生し、時間単価で支払うことが一般的です。
例)時間単価2,000円の契約で10人の派遣社員がそれぞれ10時間作業した場合の報酬額:(時間単価)2,000円×(派遣社員数)10人×(作業時間)10時間=(報酬額)200,000円

業務委託契約の場合、請負契約は成果物に対して報酬の支払いを行い、委任・準委任契約は特定の行為の遂行に対して報酬を支払うことが一般的です。
例)成果物1個200円の契約で1,000個納品した場合の報酬額:(成果物単価)200円×(納品数)1,000個=(報酬額)200,000円

人材派遣の費用や仕組みなどについては下記の記事について詳しく紹介しております。是非合わせてご覧ください。

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人材派遣と業務委託のどちらを活用すべきか

人材派遣と業務委託は外部の労働力を活用し、人手不足を解消する有効的な手段であるという共通点を持ちながらも、それぞれに異なる特徴と利点があります。

人材派遣と業務委託のどちらを活用すべきか検討する際、企業の具体的なニーズや要件に基づいて判断する必要があります。

人材派遣と業務委託のどちらを活用すべきか、それぞれのメリットと有効的に活用できるケースや注意点を紹介いたします。

人材派遣のメリットと有効的な活用ケース

労働派遣契約は、業務委託契約に比べて契約時の協議事項が少ない場合が多く、契約をスムーズに締結することが見込めます。

受け入れした派遣社員には、派遣先企業が直接指示を与えて業務を進めることができるため、業務の品質や優先順位の調整を一貫して管理し、成果物の品質向上に繋げることや、組織全体で作業の効率化を図ることができます。

人手不足を迅速に解消したい場合や、派遣先企業が指揮命令を行うことでメリットがある業務に対し、人材派遣は有効的であると考えられます。

より詳細な人材派遣のメリットについては下記の記事にて紹介しております。是非合わせてご覧ください。

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人材派遣を活用する際の注意点

人材派遣を活用するには、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(派遣労働法)」を遵守する必要があります。

派遣労働法には派遣先企業の指揮命令者の選定や、派遣できる業種・期間などが定められており、事前に確認しておく必要があります。

業務委託のメリットと有効的な活用ケース

業務委託契約を締結することで、具体的な業務の実施や品質の確保は受託側企業の責任となります。委託を行った企業には業務の指示や教育を行う必要がなくなり、自社で行う業務が削減されることで負担は削減されます。

また、専門性に特化した外部企業に業務委託することで、外部企業の知見やノウハウを活用し、品質の向上や安定的な運用につながることが期待できます。契約期間も業務委託契約が終了するまで継続されるため、長期にわたり業務の委託を行うことが可能です。

委託側が指揮命令をする必要がなく、受託側が独立して業務を遂行することができる業務の場合、業務委託は有効的です。

業務委託を活用する際の注意点

受託企業に業務に関する知識が無い場合や、準備・取り決めを十分に行わない状態で業務委託を行うと、成果物の品質低下や納期遅延など、様々な問題が発生する恐れがあります。委託を行う業務知識がある信頼できる企業を選定し、委託内容や期間、報酬、納期、品質基準などの具体的な内容を取り決めすることが重要です。

また、受託企業の労働者に委託を行った企業が直接指揮命令を行うことは、偽装請負となりますので注意が必要です。(労働基準法第6条、職業安定法44条)
※偽装請負とは、書類上や形式的には請負(委託)契約ですが、実態としては労働者派遣であるものを言う違法行為です。

まとめ

人材派遣と業務委託は外部の労働力を活用し、人手不足の課題を解消するために有効的な手段という共通点を持ちながらも、その性質や活用方法には違いが存在します。

違いやそれぞれの特性を正しく理解し、適切に活用することが重要です。人材派遣と業務委託のどちらが適しているか分からない場合は、人材派遣や業務委託を行っている企業に相談することで、より適した方法の提案を貰い、解決に繋がることが期待できます。

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