雇用ニーズが高まるカンボジア人を受入する4つのメリットと現地採用について紹介

外国人雇用
公開日:23.11.06/更新日:24.08.22
雇用ニーズが高まるカンボジア人を受入する4つのメリットと現地採用について紹介

カンボジア人への雇用ニーズが高まっております。少子高齢化の影響により日本の労働力人口は年々減少しており、日本の人手不足を補っているのが外国人労働者です。

厚生労働省の「外国人雇用状況」によると、令和4年10月末現在、外国人労働者数は182.2万人となっており、届出が義務化された平成19年以降、過去最高を更新しております。

外国人労働者の多くは中国から受け入れておりましたが、経済成長により中国人の数は鈍化し、令和2年以降減少しております。

そんな中、ベトナムやフィリピンなど東南アジア人を中心に受け入れが加速しており、日本の人手不足を解消している実態です。

日本の労働力人口は今後も減少する見通しで、更なる対策として注目されているのがカンボジア人の雇用です。カンボジアは東南アジアでベトナムにも隣接しており、親日派の人が多い傾向にあります。

この記事では注目されるカンボジア人について、基本情報から雇用するメリットや注意点まで詳しく紹介いたします。カンボジア人に興味のある方は是非参考にしてみてください。

参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)|厚生労働省

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雇用が注目されるカンボジア人の基本情報

雇用が注目されるカンボジア人の基本情報

クメール帝国の中心地として栄えた歴史を象徴するアンコールワット遺跡が世界的にも有名なカンボジアですが、実態としてはどのような国なのでしょうか。まずはカンボジアの基本情報を見てみましょう。

参考:カンボジア基礎データ|外務省

カンボジアの位置と面積

カンボジアは東南アジアの国で、タイ・ラオス・ベトナムと国境を接した位置にあります。首都はプノンペンで、国土面積は、約18km²(平方キロメートル)と日本のおよそ半分の大きさです。

日本からカンボジアの直線距離(航空経路)は4,235kmで、首都のプノンペンへの直行便があります。飛行機で概ね5時間から6時間の位置にあり、時差は約2時間です。

カンボジアの人口構成と宗教

カンボジアの人口は約1,530万人で、そのうちの大部分が30歳以下の若年層です。これは高い出生率と、1970年代のクメール・ルージュ政権下での大量虐殺の影響で40代以上の世代の人口が少ないことが影響しているとされています。

日本と比べて、働き盛りの若者の割合が多い国です。若年層が多いので、労働力としてのポテンシャルが高いという点でも注目されているのです。

人口の90%がカンボジア人(クメール人)ですが、10%には様々な民族の人々が存在します。宗教は仏教が主流ですが、イスラム教を信仰する少数民族もいます。

カンボジア人の言語と国民性

カンボジア人の公用語はクメール語ですが、観光業が盛んで様々な国籍の人々と会話をする特性から、英語を使える人も多く存在します。

カンボジア人は大家族の家庭が多く、宗教は仏教が主流の国です。その特性から、協調性があり、目上の人を敬うという考え方が根付いております。その価値観や考え方は日本人と似ている部分があると考えられます。また、宗教による食べ物の制限もほとんどありません。

カンボジアの経済と労働市場の現状

カンボジアの経済はコロナ過の影響で一時落ち込みましたが、安定して経済成長をつづけています。特に、アンコールワットを中心とした観光業や縫製業が有名です。

主に台湾・中国・香港などの外国投資の国際ブランドの縫製工場があり、アパレルや靴の製造が盛んになります。

しかし、平均賃金は低く、様々な業種において雇用が不安定といった課題もあります。そのため、多くのカンボジア人がより良い給与を求めて海外への出稼ぎをしている実態です。

カンボジア人を雇用する4つのメリット

カンボジア人を雇用する4つのメリット

カンボジア人の雇用は、日本企業にとって多くのメリットが期待できます。カンボジア人を雇用する4つのメリットを紹介いたします。

若い労働力を雇用できる

少子高齢化が進む日本国内では若い労働力を雇用できる機会には限りがあります。一方、カンボジア人には若い世代が多く、労働力として高いポテンシャルが期待できます。

カンボジア国内は経済成長が続いておりますが、雇用が不安定な仕事も多いです。2024年に適用されたカンボジア国内の最低賃金は月204ドル、日本円に換算すると月収約2万円になります。

一方、日本人の令和4年の平均月収は約38万円で、その差は約19倍です。カンボジア国内の最低賃金は年々少しずつ増加しているものの、日本との格差はまだまだ大きいことがわかります。このことから、多くのカンボジア人が日本を含めた海外での就業を求めています。

カンボジアの若い世代が労働市場に参入することで、企業は多様な人材を選べ、選択の幅が広がります。

参考:最低賃金、2024年1月に月額204ドルへ(カンボジア:2023年10月)

参考:標本調査結果|国税庁

学習意欲がある

カンボジア人は新しい技術・知識を習得する意欲が強いので、研修や教育にも前向きです。これは貧困の差から抜け出すために、日本でたくさん稼いで母国の家族に貢献したいとの思いがあるからです。

また、カンボジア人は穏やかな性格の人が多く、真面目に根気よく仕事を覚えようとする意識も高い傾向にあります。

コミュニケーション能力が高い

カンボジアは英語が共通語ではありませんが、観光業が盛んで様々な国籍の人々と会話をする特性から、多くのカンボジア人は英語が使えます。英語の普及率は高く、特に若い世代は英語教育が進んでいる実態です。

また、カンボジア人は温和で協調性が高い人が多く、コミュニケーション能力に長けている特徴もあります。そのため、職場でのコミュニケーションを理由としたトラブルが少なく、協力しながら仕事を進めていけます。

親日家が多い

カンボジアには親日家が多いと言われています。実際にカンボジアを含むASEANによると、カンボジア人の93%が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答しています。

また、カンボジアにとって日本は最大の開発援助国です。日本は、1992年から続く政府開発援助(ODA)において多額の資金を援助しています。また、ポル・ポト時代から安定政権へ移り変わる時期を支えたUNTACで事務総長を務めたのが日本人であったことで、カンボジア人の日本人に対する信頼度は高いといえます。

参考:令和3年度海外対日世論調査|外務省

カンボジア人を雇用する際の注意点

カンボジア人を雇用する際の注意点

カンボジア人を雇用する際には、文化の違いから発生するいくつかの注意点があります。これらの点を理解し、適切に対応することで、双方にとってより良い関係を保つことができます。

意見を求める場合は注意する

カンボジアの文化では、直接的な意見表現や自己主張は避けられる傾向にあります。自分の意見を表明する際には慎重になる国民性で、場の雰囲気や他人の感情を傷つけないように配慮します。そのためフィードバックや意見を求める場合は注意が必要です。

注意や指摘は人前ではしない

カンボジア社会には面子を重視する文化が根強く、他の人の前で恥をかかされることを嫌がる人が多い傾向です。注意や指摘を行う際は、個別で呼び出して話をするといった配慮をしましょう。また、注意や直接的な指示を与えるときでも、尊敬と敬意を持って伝えることが大切です。

プライバシーを尊重する

カンボジア人は個人のプライバシーを尊重する傾向があります。そのため、勝手に個人的な情報を話されたりすると、抵抗感をもってしまいます。職場での個人的な質問や個人情報の取り扱いは、注意することが大切です。

カンボジア人の雇用は特定技能がおすすめ

カンボジア人を雇用するには、既に日本に居住しているカンボジア人を求人する方法と、カンボジア現地で求人する2つの方法があります。しかし、日本に居住しているカンボジア人は約1.8万人と少ないため、日本で探すことはとても難しい状況です。そのため、カンボジア人の採用は、カンボジア現地で行う方が採用できる可能性が高まります。

また、カンボジア現地で雇用を進めるには、特定技能制度の活用がおすすめです。特定技能は国内人材の確保が困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れることができます。

特定技能の在留資格で働くためには、日本語能力水準・技能水準の両方の試験に合格しないといけないため、特定技能は即戦力が期待できます。

しかし、特定技能制度を活用してカンボジア現地で採用活動を行うには、現地エージェントとの連携に申請書類の適切なサポート体制を整備するなど、ハードルが高いことも事実です。

自社で対応が難しい場合には、カンボジア人雇用に強みのある人材紹介会社を活用すると良いでしょう。自社に採用の知識やノウハウが無い状態でも、カンボジア人採用にあたってのサポートやアドバイスを受け、優秀なカンボジア人の求人・雇用に繋がります。

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まとめ

カンボジア人には若い世代が多く、働き手としてとても注目を集めています。特に若者の人手不足が進む日本企業にとって、課題を解決できる有効的な手段です。カンボジア人の性格と注意点を理解することで、お互いにとって良い雇用関係をつくれるでしょう。

しかし、日本に居住しているカンボジア人の数はまだまだ少なく、雇用を進めるにはカンボジア現地での採用活動がおすすめです。自社での対応が難しい場合にはカンボジア人の雇用に強みのある人材紹介会社へ相談すると良いでしょう。受け入れニーズに応じての提案を受けられるほか、外注化することで採用に関する自社の負担を削減できるからです。

キャリアリンクファクトリーでは、特定技能インターンシップなどのサービスを提供しております。人材不足でカンボジア人スタッフの受け入れをご検討中の場合、まずはお気軽にご相談ください。

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